オランダ・アムステルダムに位置する「De Ceuvel」は、持続可能な都市開発の象徴的な場所で、かつての汚染地域であった造船所エリアを再生させ、環境に配慮したイノベーションとアートに焦点を当てたユニークなスポットとして注目されています。この記事では、De Ceuvelの概要と2022年10月に筆者が訪れた際の行き方を紹介します。
De Ceuvel とは
De Ceuvel(デ キューヴェル)は、アムステルダムに位置する持続可能なコミュニティとクリエイティブスペースです。この場所は、かつては汚染された工業地域であった造船所エリアを再生し、環境に優しいイノベーションとアートに焦点を当てています。
De Ceuvelは、CLEAN TECH PLAYGROUNDというコンセプトに共感する企業やアーティストが古い船舶の上に建設された持続可能なオフィススペース、アートスタジオ、カフェ、コワーキングスペースを提供しています。この場所は地元の人々との交流やクリエイターたちの活動の場として利用されており、最も印象的な特徴の一つは植物による水質浄化システムです。船舶の下に配置された浄化システムは、汚染された水を浄化し、環境に優しい方法でリサイクルしています。
また、De Ceuvelは持続可能な建築とエコロジカルな設計の優れた例であり、電力は再生可能エネルギーを利用しています。これらの取り組みはサーキュラーエコノミーの実験地区として注目を浴びています。
この土地は2012年から10年間の契約で借りられており、2022年に契約が終了する予定でしたが、現在は2025年まで契約が延長されることが決定しているようです。
De Ceuvelの訪問記
筆者は2022年10月にDe Ceuvelを訪れました。訪問時はオフシーズンであり、観光客はほとんどいない印象でした。De Ceuvelは広大ではないため、30分あれば一周できます。船舶内部に入ることはできませんが、外観を楽しみながらのんびり過ごすことができます。遊歩道には説明パネルがあり、これを読むことでDe Ceuvelについて詳しく理解できます。
エネルギー供給はどのように行われている?
De Ceuvelは150枚の太陽光パネルを備えており、太陽光発電を通じて電力供給を行っています。年間で32,500kWhの電力を生み出し、オフィス船の電力と暖房に必要なエネルギーを賄っています。
各オフィス船には空気の熱交換ポンプがあり、外気と室内の温度差を利用して熱交換を行い部屋を暖めつつ、設備の簡素化を実現しています。
水供給はどのように行われている?
De Ceuvelは通常のオフィスに比べて75%の節水を実現しています。この成果には主に2つの要因があります。まず、ドライコンポストのトイレが挙げられます。通常の水洗トイレが大量の水を消費するのに対し、ドライコンポストトイレは水を使用せず、バクテリアによって固体を分解し、肥料として再利用します。二つ目は排水を濾過し、循環させて再利用する方法です。ろ過装置はオフィス船に隣接しており、最終的に水は土壌に戻されます。
De Ceuvelへのアクセス
De Ceuvelへのアクセスは、フェリー、バス、地下鉄から可能です。以下にバスと地下鉄の2つの方法を紹介します。
バス
アムステルダム中央駅(Centraal)から391番または394番のバスに乗り、Amsterdam Mospleinで下車し、少し歩いて左折するとDe Ceuvelに到着します。
ただし、391番と394番は赤色のR-NETバスで運行されており、GVBのチケット(24時間券など)は使用できないため、注意が必要です。
前側から乗車し、最初にカードをタッチする形式でしたが、GVBの時間チケットがエラーで読み取れず、追い出されました
地下鉄
アムステルダム中央駅から地下鉄に乗り、Noorderpark駅で下車します。
駅を出たら信号を渡り、左手の公園を道なりに進みます。
公園を通過し、小学校のそばを通って直進し、信号を渡るとDe Ceuvelに到着します。
または、Noorderpark駅から35番の青いバスに乗り、Amsterdam Mospleinで下車して徒歩でDe Ceuvelに向かうこともできます。
青いバスはGVBの24時間チケットが使えました。連節バスで専用道路を走るから速かったです
終わりに
De Ceuvelは、アムステルダムの持続可能な都市開発を象徴する場所であり、サーキュラーエコノミーとクリエイティビティを融合させたユニークなスポットとして訪れる価値があります。機会があれば、ぜひ訪れてみてください。creativeog[クリオグ]では、サーキュラーエコノミーに関する記事も多数提供しています。ぜひご覧ください。