世界の押しボタン式信号機のデザイン【オランダ・ドイツ・フィンランド編】

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海外に行くと必ず目に留まるのは横断歩道と信号機です。どの国でも信号が押しボタン式やタッチ式のものがありますが、デザインはバラバラで、各国の個性が垣間見えます。本記事では、筆者が出張で渡航したドイツ、オランダ、フィンランドの三国のボタン式信号機について解説します。

日本

日本の押しボタン式信号機のデザインは黄色の本体に丸いボタンが主流です。歩行者用信号が赤の時は、ボタンの下の表示窓に「おしてください」と表示されています。ボタンを押すと、下の表示窓の文字が消えて、上の表示窓に「おまちください」と表示されます。

近年ではバリアフリーを目的としたタッチ式のものも普及しているようですが、日本の場合は丸いボタンを押し込むタイプが多いです。機体は黄色でボタン中央はオレンジ色または赤色のようですが、多くの信号機は日焼けしてしまっています。ボタンは指を使って押す前提で設計されており、ひじなどでは押せない仕様となっています。このような点から判断すると、日本の押しボタン式信号機はデザインとして改善の余地があるかもしれません。

ドイツ・ケルン

ドイツのケルンで出会った押しボタン式信号機はとても興味深いデザインでした。筆者が目にしたのは、機体が日本と同じく黄色でセンターに黒い丸が3つ描かれたものです。

おそらくタッチ式で手をかざすと反応するのだと思うのですが、光るわけでもないため、反応しているのかどうかわかりません。たまたまかもしれませんが、筆者が使った信号機はセンサーに手を当てても全然青に変わらず戸惑いました。信号機を詳しく見てみると下部に押しボタンが見つかります。

当初はこれがボタンか!と思いましたが、よくよく考えるとこれは視覚障がい者のためのボタンだと気付きました。

ケルンでは、同じ機体でデザインが手の形をしたものも見つけられます。これはデザインとしても先ほどのものより優れていると感じました。

また、同じく手のマークとかざすとランプが点灯するものもあります。

「Signel kommt」は日本語だと「信号が来る」という意味のようで、日本とは違うメッセージ性を持っていました。ケルンだけでも三種類の信号機のデザインを見ることができました。

オランダ・アムステルダム

オランダ・アムステルダムで見つけた信号機のデザインは日本と似ている押しボタン式信号機です。ボタンの上にはピクトグラムで使い方が書かれており、文字はありません。今回の旅で見た中ではシンプルなデザインだと感じました。

一方で視覚障がい者に対する配慮はこの信号機にはありませんが、日本と違って指以外のひじでもボタンを押せるのは良いデザインかもしれません。

オランダ・アイントホーフェン

アイントホーフェンの押しボタン式信号機はタッチ式で手をかざすと機体上部のランプが点灯し、信号機が青色に変わります。このデザインはケルンで見たものと同じです。

「WACHT OP GROEN」は日本語で言うと「緑色待ち」だそうです。日本と似ていますが、緑色という情報が付与されている点が丁寧ですね。

フィンランド・ヘルシンキ

フィンランド・ヘルシンキで見た押しボタン式信号機はタッチ式(タッチ式)でボタンを押すと下部のライトが黄色に点灯します。これまで二か国と違うのは、機体が青色で、光るエリアが黄色であることです。文字は書いておらず、ピクトグラムが3つ書かれています。

一番上が押すボタン、真ん中が手のアイコンで、手を上のボタンに押すことが創造できます。しかし一番下の人のアイコンは何の意味があるのかわかりません。おそらく歩行者を表していると思うのですが、少し煩わしい印象を持ちました。また、特長としては音があります。

ボタンを押すとゆっくりとしたリズムの機会音が流れ、信号が青色に変わると、速いリズムの音が流れます。この音を聞くとフィンランドに来たなと実感します。

終わりに

世界の押しボタン式信号機は国ごとに違いがあり、とても文化や考え方を知ることができるのでとても面白いと思っています。これからも海外に行った際は写真撮影して記事にしていきたいと思いますので、ご興味があれば本ブログを定期的にチェックしていただけると幸いです。creativeog[クリオグ]では、デザインに関する記事を多数執筆していますので、ぜひ他の記事もご覧ください。

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