デザイナーは常に価値観を捨てる覚悟を持つ

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今回はいつもと違って、自戒の意味を込めて価値観を捨てる覚悟について語ります。もし共感してくれる方がいれば幸いです。

デザイナーとして経験を積むということ

デザイナーとして経験を積むと、ある程度、仕事を完遂するまでの道のりや成功パターンが見えることがあります。こうすればうまくいくといった成功体験や、同僚がうまくいった方法を聞いて知識として持っているなど、経験値が蓄積されていきます。
そして、経験が積み重なるとクセや価値観となって、自分のデザイナーとしての骨格を形成します。良く言えば「個性が出てきた。〇〇らしい」となるわけですが、決して喜ばしいことだけではなく、そこの価値観危ういですよね?というお話です。

自分の強みを理解する

私はUXデザイナーとして企業に勤務し、キャリア形成のなかで広報を3年経験しました。いずれのキャリアでも対話を重視し、ワークショップなども数多く手がけました。そのため、人との交流や対話を促すファシリテーションの経験値が蓄えられ、現在の私の強みと言えます。仕事仲間や上司からも「人との対話を促し、議論を円滑にすすめ、合意形成していく能力が高い。また、人の言いたいことを理解し、構造化してまとめあげることができる」と評価されています。ただし、この褒め言葉には実は危うさが隠れていることも同時に自覚することができました。

強み

強みと弱みは表裏一体である

強みと弱みは表裏一体です。私の弱みは「議論の内容を構造化してまとめる際に、自分の知識のなかでカテゴリーを形成し、アイデアを振り分けている。短絡的なまとめ方は優れたアイデアや洞察(インサイト)を見落とす原因になる。」というものでした。そのため、「まとめることを我慢して、優れたアイデアを見落とさないように注意する。」努力が必要だと気付きました。

弱み

自惚れを感じたら、価値観や強みを捨てる覚悟を持つ

強みを自分の魅力を伝える上で重要です。しかし、強みに固執すると、裏の弱みが見えなくなることがあります。他者から褒められる、あるいは認められるような立場になったときは、決して自惚れることなく、強みの裏にある弱みを自覚する必要があります。そして時には価値観を捨て、弱みを新たな強みに変えるための努力を怠らないようにしなければならないと感じています。

終わりに

勉強や努力によって、知識や経験を蓄積し、強みを作ることは大切なことです。しかし、その強みに固執することなく、時には「その強みって実は弱みになっていないか?」と自問することは大切です。価値観は自己を形成する上で、大切な要素ですが、価値観を捨てる覚悟をデザイナーは常に持つことで、さらなる高みを目指すことができると思います。Creativeog[クリオグ]では、デザインに関する記事を多数執筆していますので、ぜひ他の記事もご覧ください。

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